設計事務所のブログ
by kawazoede
八千代の家
建築人賞、古谷氏の選評より
「のどかな農地に囲まれた一軒家の風情ですが、実は南面に母屋、北側には隣地の擁壁など、必ずしも開放的とばかりは行かない敷地に建っています。
四つのロの字型の囲いで作り出す内外空間の構成は秀逸で、単純な平面操作でありながら、豊かな内部空間を生み出しています。
四つの囲いのその中ほどに位置するのが、普通ならさしずめ共通のリビングとでもなるところでしょうが、
そこには書架とピアノが主役に座り、一家の中心となっているところがユニークでした。
外部の庭を囲い取る壁が、目線の高さは塞ぎながら、しかし室内から遠景の山の木立を眺められるという、
抽象的で不思議な眺望をもたらしています。
壁や開口で切り取られた周辺の風景が、絵画や掛け軸のように見えるの新鮮で、建築作品として大変魅力的でした。」
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by kawazoede | 2023-06-08 19:39 | pick up!
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