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2月18日
アトリエを出発し、中国自動車道に乗り京都に向う。昨日の雨は上がり曇ってはいるが、それ程寒くは無い。名神高速道路・京都南を降り、伏見稲荷大社へ。 参道に駐車場があり、早めの到着で待つ事も無く止める事が出来た。真直ぐ本殿に向かい参拝する。 伏見稲荷大社の見所の一つとして、千本鳥居がある。メディアなどで何度も目にはしていたが、実際訪れたのは今回が初めてだった。入り口で二又に鳥居の列は分かれる。その列は直線ではなく、緩くカーブしている。奥に深く伸びる2列の赤い鳥居のゲートは、まったく別の空間に導かれる異次元の入り口のようである。何故直線ではないのか?非常に日本的なものを感じる。鳥居の参道を外れ、別の道を歩く。竹林の手入れが良く、竹の縦の線だけの空間を見ることが出来る。 参道付近に戻り、星型のプランの儀式殿が目に付く。板状のRC壁と窓で構成されたファサードは、バナキュラーで繊細な表現である。後で調べたが設計者は分からず、大変気になる建築となった。 移動し、パートナーが事前に調べてくれていたポイントへ移動。「月の蔵人」でランチとした。湯葉や豆腐を中心にした料理で美味しく頂く。写真は最初に出てくる豆腐。3種類の塩と出汁で、味を楽しむ事が出来る。 宇治へ移動。こちらも今回初めてとなった平等院鳳凰堂へ。正面に池を配するという構成は、他にあまり見ることが出来ない。浄土を世俗から切り離し、より崇高な位置へ高める意図があったのだろうか?その後2001年に竣工した平等院鳳翔館(設計:栗生明氏)を見学。 北に移動。京滋バイパスから名神高速道路に乗り、東近江市へ。最近合併して出来た市で、以前ここには能登川町があった。10年ほど前に、仕事でお世話になったS氏を尋ねる事にしていた。久々の再会で嬉しくもあり、思い出すことも多い。お変わり無い様だった。お忙しい方で、多くを話す事は出来なかった。 その後、建築の参考にと近くの酒造、藤居本家を御案内頂いた。見学した建築は間口七間、奥行き十四間の木造切妻で、内部壁は少なく、中心に2本の大黒柱だけという大空間があった。驚くべきはその柱・梁の大きさ、そして全ての構造材・造作材はケヤキであることである。柱はケヤキの樹齢700年の物らしく、直径で1mほどに見える。これだけの材を使った建築は見た事が無く、家主の強い拘りが見えてくる。S氏と別れ、酒蔵で品定めする。 来た道を戻り、アトリエへ帰る。特に混むところも無くスムーズに車は進んだ。
by kawazoede
| 2007-02-18 22:07
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