設計事務所の日記
by kawazoede
カテゴリ:スペインの旅'04( 1 )
バルセロナ、モンセラット
2004年4月13日(晴)
 16:30バルセロナ/プラット国際空港着。空港の外へ出ると、明るい日差しに気分が良くなり、それだけで楽しくなりました。インフォメーションでバルセロナカードを購入、シャトルバスでホテルに近いカタルーニャ広場へ移動しました。(バルセロナカード:購入期間中、市営のバス・地下鉄が無料、主だった美術館等の入場料が割引、3日間のカードで20ユーロ※2004年4月時点)
 カタルーニャ広場はバルセロナで最も賑やかな場所です。バスを降りると大勢の観光客、音楽で華やいでいます。事前の情報でスペインは治安が良くないと聞いていたこともあり、荷物があるため、急いで宿泊先であるACディプロマテックへ移動しました。GRACIA通りから1ブロック入った所にあり、利便性が良い位置です。ロビー・室内のデザインはシンプルにまとめられていて気持ちのよい空間でした。滞在中快適に過すことが出来ました。
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 カタルーニャ広場に戻り、暗くなる前にゴシック地区に入りました。この地区の中心にcatedralがあります。先にミラノで見たDuomoと異なり、フランスのゴシック教会に近い感じを受けます。装飾を押さえ、柱、ヴォールトの構成によって空間は創られています。このときは外壁の改装中で、正面にシートがかけられていました。
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 ゴシック地区を暫く散策。道幅に比して両脇の建物が高く、壁面に装飾が少ない為、やはりそれまでに見たことのない街の雰囲気です。引き込まれるように奥まで歩きました。ただしバルセロナでは最も危険地域とのこと。回りへの注意は欠かせませんでした。
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 GRACIA通りを北上し再びホテル付近へ戻り、CASA Batllo(アントニオ・ガウディ)を見学しました。入口で解説のプレーヤーを渡されますが、日本語版がない為、仕方がなく英語版を受け取りました。実物のガウディの建築を見るのはこれが初めてとなりました。外観は魚の骨のような海洋生物のメタファを感じさせます。内部空間も壁や天井は曲線・局面で作られ、特に2階の漣のような天井、最上階の白いリブボールトの天井が印象に残りました。写真で見ていたときはガウディの奇抜なディテールに目が行っていましたが、空間にストーリー性を強く感じます。奇抜なディテールも全ては空間の為の物で、非常に感動しました。ガウディの作品の中で、それほど意識していなかった建物が大変良かった為、翌日からの見学が更に楽しみになっていました。参考までにCASA Batlloの内部は撮影禁止です。
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 その日の夕食はホテル近くで、野菜のリゾット(一)、シーフードのリゾット(純)、白ワイン等を頂きました。ちなみに別の日に食べたパエリアも同じでしたが、シーフードの食べ物は結構塩辛いです。

2004年4月14日(晴れ)
 9:45ごろCASA Mila(ガウディ)へ。10:00オープンでしたが既に50人ほど人が並んでいました。ファサードがうねっていて設計するのも作るのも難しそうです。この建物はマンションであり、個々の住居ではCASA Batllo程のストーリー性は感じられませんでしたが、中庭の曲線は美しく、最上階はレンガ積みボールトの独特の雰囲気です。一番の見所は屋上ではないでしょうか?平面的な広がりのある床が少なく、ほとんどが階段で構成され、幾つもの塔は何かを連想させる、楽しい空間です。
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 地下鉄を使いSagrada Familia(ガウディ)へ移動。地下鉄Sagarada Famillia駅で下車し、ガウディ広場からアプローチしました。建物の中に入る入口はこの北東側の誕生のファサードと、南西側の受難のファサードの二箇所があります。生誕のファサードから入ったのですが、教会周囲を1周して全体を把握してからエントリーすることをお勧めします。教会は工事が進行中で、鉄筋コンクリートで内部の柱・天井が施工されています。自由な形にデザインされたように見えますが、柱の柱頭や天井、塔のTOPは純粋な形態を組み合わせ緻密に計画された物です。ガウディを天才と言わしめる所以と思います。完成した空間を見たい→生きている間に見ることは出来ないという現代の工事のスピードからは考えられない不思議な魅力もあります。またここで施工に携わっておられる方も、宗教心が強くなくては、生きているうちに完成しない建物を黙々と造るという事はできないのではないかと思います。
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 再びゴシック地区に戻り、ピカソ美術館へ。ピカソの生涯に渡る多様なコレクションを見ることが出来ます。
 地下鉄4号線を使いバルセロナフォーラム会場へ。2004年5月9日からの開催であった為、入場は出来ませんでした。
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2004年4月15日(晴れ)
 AM、バルセロナ現代美術館(リチャード・マイヤー)へ。密集した旧市街地の中に突然白い現代建築が現れます。マイヤーらしい美しい建築ですが、周辺の町並みのインパクトの方が大きく、強い印象は残りませんでした。
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 地下鉄を使いモンジュイックの丘周辺を目指しました。スペイン広場から地上に上り、カタルーニャ美術館へ向う途中にバルセロナ・パヴィリオン(ミース・ファン・デル・ローエ)を見つけることが出来ます。今回のバルセロナで最も見たかった建物の一つです。空間が連続し、数枚の壁やスラブで、空間を分割しているプリミティブなデザインです。今見ても美しく素晴らしい建物ですが、建てられた1929年当時のインパクトは相当なものだったと思います。
 時代の中でこの様な提案がどれほど出していけるかが現代建築の課題ではないでしょうか?
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 歩いて丘頂上付近のモンジュイックタワー(サンティアゴ・カラトラヴァ)へ。
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更にそこからバスを使いミロ美術館(ホセ・ルイス・セント)へ。美術館内部は写真撮影OKという肝要なもので、明るい日差しが展示室にも入り込んでいます。日本の美術館では紫外線対策などもあり考えられない状況ですが、自然光の明るい美術館も気持が良い空間です。
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 GRACIA通りまで戻り、チョコレートの専門店であるCACAO SAMPAKAで休憩しました。オーダーはchoc TAZA espresso(純)、cappuccino(一)、panini pancheta、mousse blanco、です。choc TAZA espressoはほとんどチョコでかなり濃厚です。

 バスを使いグエル公園(ガウディ)へ。疲れていた為か、ガウディの建築に目が慣れてしまった為か、ぼんやりとして園内を歩きました。
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2004年4月16日(雨)
 旅行中天気に恵まれていましたが、この日は雨。郊外のモンセラットへ向いました。カタルーニャ鉄道を使い約1時間の距離です。岩山に築かれた修道院は、雨のせいもあって厳かな雰囲気でした。エスコラニア(少年聖歌隊)の歌声を期待して大聖堂に入りましたが、その日は行なわれなかったようです。
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 バルセロナに戻りましたが雨が止まないこともあって、カフェ、バル、書店、百貨店を梯子しました。夕食はランブラス通りからゴシック地区に50m程入ったところにあるLa Fondaで取りました。この日もパエリアを食べましたが、今回一番の当りで最後の日の夜を締めくくりました。
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2004年4月17日(晴)
 9:00にホテルをチェックアウトし空港へ。手荷物検査で防犯の為、購入したワインオープナーが没収されるという小さなトラブルはありましたが、無事帰路に着きました。
 バルセロナについては当初持っていたイメージとは異なる予想外のいい印象を持ち帰ることが出来ました。
by kawazoede | 2004-04-17 00:00 | スペインの旅'04 | Comments(0)