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スイスとロンシャンの旅(チューリッヒ、バーゼル、ベルン、ロンシャン)
9月7日
成田経由でスイス・チューリッヒへ。
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空港到着後直ぐに、3日間のスイスパスを空港に直結しているSBBで購入。そのまま電車に乗り、バーゼルへ。チューリッヒ中央駅を経由するが、空港からバーゼルまでは約1時間の直通便がある。

バーゼル駅のインフォメーションでトラムとアーキテクチャーマップを入手。
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バーセル駅

ホテルに荷物を置き早速街に出る。バーゼルはトラムが便利である。車内、待合の案内も分かり易く、旅行者には有り難い。トラムに乗り、先程電車でバーゼル駅に近付く際見えたSignal box(Herzog & De Meuron)へ。
写真で何度も見ている為、凡そのスケール感やデザインはイメージに近い物だった。ファサードのルーバーの曲線を保つディテールは、裏にリブが見えるが、止め方が分からない。なかなか施工が難しそう。
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トラムに乗り、移動。
夕暮れ前に聖アントニウス教会(Karl Moser)に到着。コンクリートの可塑性を活かした大きいステンドグラス面が、オーギュスト・ペレのル・ランシーの教会堂に近いイメージを持っていた。モダニズムと教会建築の古典主義が旨くバランスされている点も同じ印象である。
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その後、ライン川まで歩き夕暮れとなり、1日目は終了。
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9月8日
早朝、ベルン行きの電車に乗る。今回、スイス滞在中の基点にバーゼルを選んだ大きな理由として、バーゼル及びその周辺に見たいと思う建築が点在していた事がある。チューリッヒからアルプスを目指すコースも考えなくは無かったが、次回には是非と今回は諦めた。

ベルン駅まではバーゼルから1時間強で到着。直ぐにパウル・クレー・センター(Renzo Piano)行きのバス乗場を見つける事が出来る。バスとは言っても、スイスでは良く見るトローリーバスで何となく安心感を持つ。恐らくいきなり高速道に乗って遠方まで行ってしまう様な事がない為と思う。
途中、市内、アーレ川と美しい街の風景を見る事が出来る。


パウル・クレー・センターは大きく3つのボリュームで構成されている。地面からその3つが盛り上がった様なイメージ模型だったが、構造材のフレームの印象が強く、地面と建築が別の物に見える。パウル・クレーの絵画の展示を期待していたが、それは叶わなかった。此処はどちらかと言えば研究の為の施設で初期のスケッチ、図書などを見る事が出来る。センターの裏側に広大なヒマワリ畑が見える。1周回れそうな為、歩いてみた。季節は秋に入ろうとしている。丁度、ヒマワリの花が終わった後だった。


ベルンの市街地に戻る途中で、バスを降りる。アーレ川の青い水と、両岸の中世の建築で美しい風景である。

ベルン駅からバーゼル駅に戻る。トラムとバスを乗り継ぎバイエラー財団美術館(Renzo Piano)へ。大きく4列の長い壁を並行に配置し、その上にフラットな屋根を載せたシンプルな構成となってる。4列の壁の其々の両端部に庭が配置され、展示空間の緊張を和らげている。同じく、展示スペース中間付近で休憩用の細長いロビーがあり、直ぐ向うに田園の風景が広がっている。外部風景と室内展示を程よく楽しむ事が出来る。


併設されているカフェで一服し、バスとトラムで更に移動。
現代美術館であるシャウラガー(Herzog & De Meuron)へ。
大きな箱型の外形に、エントランス部分で凹みが作られている。この構成は谷口さんの丸亀市の現代美術館に近い物を感じる。外壁のテクスチャに凹凸のある仕上げが一部に使われ、ステンレス素材に反復させている。室内は大きな吹き抜けに面し、比較的オーソドックスな展示空間だった。


バーゼル中心地に戻る。トラムで目にしていたUBS本社屋(Mario Botta)へ。事前の情報でセキュリティが厳しいとの事だったため、当初より内部を見る事は諦めていた。学生時代、ポストモダンが華やかな頃、マリオ・ボッタは好きな建築家の一人だった。ムーブメントは去っても、本社屋としてメンテナンスも良く、バーゼルでの威厳を保っている。


夕暮れまで時間が有った為、更に建築行脚へ。シュッツェンマットの集合住宅(Herzog & De Meuron)は少し分かり難い場所にあった。両サイドの住宅に挟まれ、その隙間を埋める大きなグレーチングの様な建築だった。それにしてもシンプル且つユニークなアイディア。1階の店舗は閉まっていたが、その脇の住宅へのアプローチの廊下は自由に入っていけるようだ。ここでも凹凸のある独特の壁のテクスチャが使われている。その対面のガラスのパーティションで作られるカーテンウォールとの対比で、不思議なアプローチ空間が生まれている。




9月9日
この日は当初より目指す場を決めていた。スタッフからの情報で、「バーゼルからロンシャンは近い」と聞き、今回のツアーの大きなポイントの1つとしていた。早朝、バーゼル駅内のフランス国鉄の駅からスタートする。事前のインターネット上でのダイヤ情報で、乗換えが複数有ることは把握していた。バーゼル→アルトキルシュ(バスに乗り換え)→ベルフォートへ。Google earthで見るとアルトキルシュからベルフォートまでは線路が繋がっているが、ネットのダイヤの検索では此処でバスに乗り換えとなっていた。事前の情報通り、フランス国鉄が用意したバスに電車の乗客は自然に流れていく。採算が合わない路線なのだろう。バスの旅も楽しい物である。小さな村の細い道を幾つもすり抜けて走る。観光地では見る事の無い生活の風景が目に入る。
ベルフォートからロンシャンへの電車も有るが、余りの本数の少なさにタクシーを使うよう計画していた。ベルフォートは小さな街で、到着すると人の気配も少ない。駅に止まっているタクシーは1台のみ。ハンチング帽のおじさんに早速声を掛ける。事前の情報で、片道35ユーロ程度との事で交渉を始める。帰りの道もお願いしなくてはならないため、迎えの料金も考慮し、36ユーロ×2で交渉成立。おじさんの車は軽快に走り出す。遠くの道から「見えるよ」と丘の上のロンシャン礼拝堂を指差してくれた。意外に遠くからでも見る事が出来る。ロンシャンの駅は「カフェも何も無い」とのスタッフからの情報だったが、駅の少し外れには小さなカフェがあるようだ。それでも駅付近は観光地化していない住民の生活圏だった。駅から直ぐに、噂に聞く急な坂を車は進む。森の中を通り抜け、やがて明るい丘に出る。

2時間後の迎えをおじさんにお願いし、車を降り早速ロンシャンの礼拝堂(Le Corbusier)へ。「近代建築の一聖地」と考えていた。気持ちよい風が吹き抜け、鳥の声が聞えてくる。内部に入る前に外部を1周半する。動きにあわせて見えてくる形が次々に変わっていく。内部は思ったほど広くは無い。祭壇に向って緩やかに下っていくスロープに目が行く。曲面の壁に作られたアプシス、厚みの有る壁からさしてくるステンドグラスの光、長時間いても飽きる事が無かった。

予定の時間が近付き、先程のタクシーを降りた場所へ戻ると、既におじさんは待っていてくれた。帰りの道でも何度か振り返って礼拝堂を見てしまう。おじさんからたどたどしい英語で、「何処から来た?」、「良いチャペルだっただろう」と嬉しそうに質問を受けた。「bravo」との答えに満足そうだった。

来た道をバス→電車のルートでバーゼルに戻る。
今日1日で大きな収穫だったか、更にと今度はヴィトラへ。因みにヴィトラはドイツ国内に位置する。バーゼルからバスで気軽に行ける。夕方4時前に到着。事前に建築ツアーは15時までとの情報だった為、全ては見る事が出来ないと認識していた。具体的には、ヴィトラの工場のセキュリティ外のヴィトラ・センター(Frank O.Gehry)、ヴィトラ・コンファレンス・パビリオン(Tadao Ando)の外部のみだった。Zaha Hadidの消防署は残念ながら見る事が出来なかった。


広大な敷地の一角に建設中のヴィトラハウス(Herzog & De Meuron)が見える。他のどのパヴィリオンより一際大きい建築のようだ。


過密だったが、多くの建築をバーゼル中心に見る事が出来た。


9月10日~14日


9月14日
慌しく支度し、リスボン空港へ。乗り継ぎの都合で、一旦チューリッヒで1泊する必要があった。
文化圏のギャップが大きいだろうと、飛行機の中で考えながらも熟睡。

午後到着し、電車でチューリッヒ中央駅へ。
そのまま一旦ホテルへ。

ポルトガルと違い流石に少し肌寒い。1枚着る物を増やし、トラムで市街地へ。時間的にも建築を見る事は難しくなっている。ゆっくりとチューリッヒ湖付近を歩く事にした。トラムの基点としてベルビュー広場が有る。その停留所のデザインに目が行く。それなりに古い建築だが、薄い屋根から連続する柱と壁のバランスがなかなか良い。


夕食にバーゼルでは気候が良く暑すぎた為、敬遠していた物を食べる事にした。
グロスミュンスター大聖堂の近くle dezaleyに入る。
チーズのフォンデュをメインにオーダー。周りのテーブルからもグツグツという美味しそうな音がしてくる。今回のツアーの最後の夜を楽しく過ごす。

by kawazoede | 2009-09-07 00:00 | スイスとロンシャンの旅 '09
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