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9月10日
早朝、バーゼルからチューリッヒ空港へ。 チェックインし、今回のもう1つの目的地ポルトガルまでの飛行機に搭乗。 昼前、リスボン空港着。タクシーに乗りオリエンテ駅へ。此処は、万博が行われた場所として駅舎を含め新しい建築と町が出来上がっている。ポルト行きのチケットを購入。事前にチェックしていた発車時間まで余裕が有った為、オリエンテ駅(Santiago Calatrava)を散策。装飾的な建築とインターネット上の写真から感想を持っていたが、そのスケールの大きさから巨大な彫刻の様なイメージを受ける。建築は実際の物を見なければ、その物を感じる事は難しい。 ポルトまでの電車の車窓には、長閑な田園風景が続く。ポルトに近付き、漸く大西洋の海岸線を見る事が出来る。カンパニャン駅を下車し、一旦ホテル向う。ホテルはサッカーチームFCPortoのスタジアム、Estádio do Dragãoに程近い。 荷物を置き、早速中心市街地に行く事にした。 地下鉄サン・ベント駅で降り、地上に上がると、ポルトの強烈な街並みが目に入る。坂と建築が入り混じり、西洋建築にあるスタティックな面にイスラムのカオスな面が混在した街、が印象に強く残る。バルセロナとも違う賑やかさがある。崩れかけた建築も同時に存在している。大変興味深い。 インフォメーションでポルトカードを購入。ポルトガルでは公共交通機関の改札は機械化が進み、乗車時にカードをかざすシステムが浸透している。 一先ずカテドラルを目指して歩く事にした。地図上の近道をと、いきなり下町の路地に入ってしまった。路地に老いも若きも集い、腰を掛け会話し、遊んでいる。ポルトまで来る日本人はきっと少ないのではないかと思う。ここでも一斉に視線を集めたようだ。 カテドラルの正面まで上がると町を一望できる広場がある。赤茶けた屋根と古びた外壁がモザイクの様な町である。 カテドラルはゴシック、バロックが混在した比較的大人しい印象だった。 休憩も兼ねてカフェGuaraniへ。此処で夜、ローカルな音楽が演奏される事を知っていた為、ウェイターさんに尋ねる。今日の20時以降、FADOを聴くことが出来るとのことだった。日によってジャンルが違うようだ。 更に移動し、グレゴリス教会へ。残念ながら夕方で内部は見る事が出来ない。狭い敷地に細長く、高くデザインされている。変わった形である。 更に歩き、サンフランシスコ教会へ。此方には入る事が出来たが内部の撮影は禁止されている。内部の金細工のバロック装飾は、此処までの行程の疲れの為か、夕暮れ前の為か、少々暗く見えてしまった。 サンフランシスコ教会はドウロ川に近く、そちらへゆっくりと歩く事にした。川沿いの道に出ると、多くのカフェ、レストランで賑わっている。ドン・ルイ1世橋の下付近まで歩く。 バスでサン・ベント駅付近へ移動。 夕食をレストランテabadia do portoで頂くことにした。ポルトガルでは出される料理の量が、半端ではないとの事前の情報だった。出された料理を見て再認識した。美味しい料理を残してしまうと言う勿体無い事になった。キビキビと動くウェイターさんから「美味しかった?」「もう食べないの?」と聞かれたが、満腹で満足した旨お伝えし、勘弁して貰った。 ポルトワインの酔い醒ましも兼ねて先程のカフェGuaraniさんへ。丁度FADOが始まるところだった。暫し聞き入り、ホテルに戻る。 9月11日 朝、地下鉄A線に乗る。スタートはホテル近くのEstádio do Dragão駅で終点のSenhor de Matosinhos駅まで。西を目指す。終点から目的地まで数キロある。ネットで調べたがそれ以上の交通手段が見つからなかった為、駅に到着後、タクシーかバスを探そうと考えていた。 バス乗場が直ぐ近くに見える。路線と地図を重ねながら、凡その当たりをつける。507系のバスに搭乗。バスではどの停留所か正確には分からない。地形を見ながらこの辺かと思われるところで下車。大西洋に面した海岸線にでる。海岸線一帯には深い霧が立ち込めている。潮の霧かと思ったが、水蒸気の様だ。海岸線は道路、広々とした遊歩道、岩場の多い海岸が数キロに渡り続いている。 遊歩道を右に行くべきか左に行くべきか迷ったが、同じバスを降りた御夫人に目的地を伝え、連れて行ってもらうことにした。それにしても煩わしい看板も、余計な建築物もなく、海と日光浴と散歩を楽しむ人のみ。気持が良い。 歩く事5分ほどで、スイミングプール(Álvaro Siza)に到着。自然の岩場を利用しプールと附属建物が風景に馴染むようデザインされている。 何故、このような海岸線に敢えてプールが必要だったのか、訪れて分かった気がする。海岸線は岩が多く、また波も荒く、海に出て泳ぐには危険な感じがする。ごく合理的な理由ではないかと思う。プールで楽しく泳ぐ人々が見える。入ってみたい気持ちは山々だったが、その準備はしていなかった為、外から見させてもらうのみとした。 Google earthで更に1km強ほど北にもう1つの目的の建物を確認していた。先程の遊歩道をさらに北へと歩く。灯台を通り過ぎると、小さな御崎の白い建築が目に入ってくる。 casa de cha restaurante(Álvaro Siza)である。エントランスは庇を低く抑え、室内で海に向って下っていく構成としている。中で休憩をと考えていたが、閉まっている。良く見るとOPENは12時からだった。建物の中ではテーブルクロス、厨房の下準備の人が見える。仕方なく、海側に回り客席部分を外から見させてもらった。中のマスターさんが気付いてくれたようだ。中に入ってもOKと快く招き入れてくれた。写真もOKとの事で、丁寧にお礼し入らせてもらった。天井のラインがそのまま庇に延長し、海へと視界は広がっている。客席とラウンジ部分をくの字に折り曲げ、変化のある空間が出来上がっている、ディテールも興味深く見させてもらう。素晴らしいスケール感。シザの白く彫刻的なイメージと少し違う印象を持つ。 来た道を戻る。先程のバス停付近で、本数が少ない為、最初に来たバスに取り合えず乗り込む。メトロの駅に行くかと尋ねると、周りの御夫人たちからも恐らく「大丈夫、行くよ」といった複数のお声が有った。ポルトガルの人々は取り分け、人懐っこく親切である。 メトロに乗り、サン・ベント駅付近に戻る。 遅めの昼食を取り、casa da musica(OMA/Rem Koolhaas)へ。 ミュージックホールの為、内部を詳しく見る為にはガイドツアーを利用しなくてはならない。丁度16時からのツアーに間に合う事が出来た。30人ほどのグループで、恐らくその殆どが建築関係者のようだった。施設のガイドから建物の建設の経緯、コンセプト、素材、空間構成など、やはり建築の専門的なお話しがあった。レムの建築はこれまで、福岡のネクサスワールド、ユトレヒト大学など見てきた。写真で見るイメージは、ポリカ、ビニールなどの多様でイージーに感じ勝ちだが、実際は違う。適材適所、ディテールも十分検討されている、新しい素材の使い方の驚き、そしてコンセプチャルなど。新しい試みを探求されているようだ。 最後の目的の建築は、シザの現代美術館だった。バスで向うが、既にクローズだった。外観だけでもと思ったか、財団の庭園内にあり、入り口の警備で止められてしまう。 断念し、ポルト最後の夜を迎える。 9月12日
朝、支度しカンパニャン駅からリスボンに向う。 昼前に到着。地下鉄に乗り替え、ホテルに向う…ところが、此処でチケットの購入に手間取る。チケットは基本的に自動の券売機で行う。チケットは使い捨てではなく、一度購入したカードの磁気に料金を何度でもチャージする。何とか購入。 ホテルに一旦荷物を置く。 ホテルのポーターに市内の概要を聞き、支度後再び地下鉄でリベルターデ通り付近の駅で下車。町のスケールや雰囲気を感じるようにゆっくり歩く。 ポルトより整った街並みと落ち着きがあり、バルセロナの街並みに近い感じがする。初めての町ではまずそのスケールを掴みたいと、教会へ良く行く。今回はサンタ・ジュスタのリフトで上がる事にした。坂の町で、そのリフトで上がった高さから更に町は繋がっていくが、リフトの展望デッキから主要な町の部分を一望できる。 そこから市電に乗り移動。市電は昔ながらの小さいサイズで、車内の床や窓枠は木製となっている。また、坂が多く、建物の間の狭い道をくねりながら進む様子は、パートナー曰く「遊園地の乗り物のよう」。 坂を上りアルファマ地区に入る。旧市街で、下町の雰囲気が強い。バルセロナのゴシック地区とも感じが違う。 展望台から海のようなテージョ川を見る事が出来る。 少し戻り、カテドラルへ。ロマネスクとゴシックの要素を建物に見る事が出来る。丁度西側の光が入り、バラ窓のステンドガラスが美しく光っていた。何度か試みたが露出が旨く合わず、綺麗に撮る事が出来なかった。 再びアルファマ地区を歩く。人の生活が狭く坂のきつい路地に露出している。ポルトガルらしい風景の一つかもしれない。 市電でロシオ広場付近に戻り、ショッピングで最も賑やかとされるアウグスタ通りを歩く。黒いスーツにマント、ギターで楽しくFADOを歌う若いグループに暫し足を止められる。特にお金を目的としたパフォーマンスではない様だ。後で調べるとコインブラのファドではないかと思う。 夕食はリストランテcasa do alentejoで頂くことにした。建物入り口にパティオがあり、更にその2階にリストランテは有る。奥まっている為、少し迷うかもしれない。それでも後から来客が増えだし、入り口で順番待ちとなっている。Carne de porco a alentejoをメインにオーダー。ポルトガルの料理は舌に合うのか美味しい。ウェイターの動きも基本的に機敏で、見ていて気持が良い。濃厚なポルトワインにも満足しホテルに戻る。 パートナーの強いリクエストで、ロカ岬に行く事にしていた。 ロシオ駅からシントラ駅に向う。シントラ駅からロカ岬経由、カスカイス行きのバスに乗る。ここでも親切なおばあさんに、乗場や、「バスに乗ったら進行方向左側(運転手側)に座ったほうが、風景が良い(・・・恐らく)」と言ったアドバイスを受ける。走る事30分で岬に到着。先程のおばあさんは目的地がまだ先らしい。バスの中から大きく手を振ってくれた。岬付近はやはり大西洋からの深い霧が立ち込めている。「此処に地果て、、、」のフレーズをつい口にしてしまう。 凡そ1時間後に反対方向に走るバスが到着する。それに乗りシントラに戻り、電車に乗る。出発したロシオ駅に向わず、途中の駅で電車を乗り換え、オリエンテ駅へ。万博の跡地として現代建築による町が整備されている。駅舎は数日前に一度見ていたが、再度詳しくみる。 駅から万博跡地に出ると直ぐ右手に、ポルトガル・パヴィリオン(Álvaro Siza)を見つける事が出来る。中に入る事は出来ない為、建物を1周する。 その後、幾つかの建築、パヴィリオンを散策。ポルトガルの街並みのインパクトが強く、現代建築、特に巨大建築への興味が削がれてしまったかも知れない。 地下鉄、市電に乗りベレン地区へ。エントリーの時間ぎりぎりだったが、ジェロニモス修道院に入る事が出来た。大航海時代の富で築かれたマヌエル様式の修道院で、大きさ、ディテールに圧倒される。 ロシオ駅付近に戻り、夕食はcervejaria da trindadeで取る。昨日と同じくリスボンの味を美味しく頂く。
by kawazoede
| 2009-09-10 00:00
| ポルトガルの旅 '09
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