設計事務所のブログ
by kawazoede
残っていく建築

529

先日、私たちが設計監理した竣工後4年近い住宅が、売りに出されるとの情報が入った。

住まい手は当初予想されていなかった(お聞きすると、お仕事の恐らく前向きの事情による)転職で、遠方に転出されることになったようだ。

不動産としてどのように評価をされ、どのような方が購入されるのか、また、どのように住まわれるのか、大変興味深いと感じている。

後年に売れる住宅とは、引き継がれ残る建築でもある。建築の寿命が延び、存在し続ける時間が長くなる可能性が高い。

スタッフと後年に売れる住宅の意味について、少し前に丁度議論をしたところだった。

歴史の中で、建築の評価はより長く残るものに対して行われるものである。(※少なくともこれまでは)

そういった意味で、後年に売れる建築は評価を受ける建築であるかも知れない。

もし、残す価値がなければ解体し新たな建築を新築するという、通常よくあるパターンとなる。

鉄筋コンクリートや鉄骨造は、構造の耐久性の高さから残る可能性は上がる。木造では?

住宅を設計する際のコンセプトの一つとして、新たな課題が見えた気がする。


by kawazoede | 2018-05-29 22:58 | 日記
<< 丸亀の家の打合せ アトリエの蛍 >>