設計事務所のブログ
by kawazoede
「おーい でてこーい」
2月11日
朝、通常に時間に起床。
アトリエの近所の公民館へ。数日前、お話を伺い打合せを予定していた。地域には塵の収集について分別、管理など住民主体のルールが設けられている。多くの住民はルールに則っているが、そうではない不法投棄のケースも有るようだ。置き場として何の囲いもされていない場所で問題が発生し、建築的な対策を検討して欲しいとの事だった。最初にこの話を聞いたときから、現代社会の抱える問題の一つを現しているようで、直ぐに考えてみたいと言う気持ちだった。検討依頼を引き受ける事とした。
既に社会的にも地球環境的にも自己が生産し消費した結果に対して、無責任ではいられないと言う意識が浸透している。消費され発生した塵は、塵として捨てれば目の前からなくなるのではない。誰かが収集し、運がよければ分別され、多くは焼却され大気に放出される。そうでなければ海や山などの自然界に一時的にストックされていく。その結果が再び空から自らに返って来る様はまさに、子供頃読んだ星新一著の「おーい でてこーい」そのものである。アトリエの東側のオープンスペースで目に付いたタバコの吸殻を見ながら、今回計画が何かしらのテーゼになればと思考を始める事にした。
アトリエにて図面を作成。夕方までに完了し、別のプロジェクトの計画案を検討する。
現場から、輸入タイルの在庫が切れ、品番変更を依頼されている。3年ほど前からネットで検索出来る輸入建材の商社の商品を、図面で指定している。設計中に建築主に照会してもらった物だった。流通する際、中間に「卸」が入っていない為、商品によっては格安の単価で現場に入ってくる。偶に在庫切れを起こしているが、価格を考えると仕方が無いと諦めるしかない。建築業界も流通の形態が徐々に変ってきた。エンドユーザーにとっては価格面で+、商品の安定性で-と言ったところだろうか?
# by kawazoede | 2007-02-11 22:40 | 日記
丘の家の薪ストーブ
2月10日
朝、西脇へ。高床の家の定例会議を行う。大工工事、電気設備工事が行われている。内部の石膏ボードが張られ、急に進んできた感じを受ける。建築主と外壁、設備、その他を打合せする。
午後、荒井の家の建築主よりお電話を頂く。難航した施工者選定だったが、結論の御連絡だった。まだ、若干の増減変更が残っている為、実際の施工契約はまだ先になる。直ぐに各社へ連絡を入れる。施工見積は基本的に無償だが、作業量の多さから考えると申し訳ない次第である。それでも価格の妥当性を計る為、特殊な状況を除き数社の見積を取ることはやむを得ない。
夜、加西の計画案の現況図を作成する。計画の方向性が変った。状況を総合すると法的・コスト的に増築が難しいとの判断から、リフォームがベースとなる。去年の4月に現況の実測を行った。その時は、解体する建物の図面も必要なかろうとの判断で現況図を作成していなかった。今、改めて実測図を見直すと良く分からないところが多々ある。写真と実測図を睨みながらの作業である。
丘の家の薪ストーブ_e0097130_23483935.jpg夜、丘の家へ。カーポートの段取りについて施工者と打合せに向う。凡その工程、納まり等打合せする。薪ストーブの炎が良い感じで上がっている。アトリエよりサイズも大きく、一度に入れることの出来る薪の量も多い。リビングは吹き抜けている為、寒さを気にしていたが、天井に取り付けたシーリングファンが利いているようで問題ないとの事だった。ファンヒータも有るが、薪ストーブの暖かさには敵わないそうだ。機種はSCAN CI-8GLCBで8,000kcalの出力。
アトリエに戻り図面を作成。
# by kawazoede | 2007-02-10 23:48 | 日記
カーナビ
2月9日
午前中は、電話で各現場との打合せ、スケジュールの調整で過ぎていく。
午後から、計画案を検討する。法的な条件が厳しい計画で、根本的な考え方を変えなくてはならない。ゆっくりと手と頭を動かし、整理していく。
夕方、高砂に移動する。荒井の家の建築主と待ち合わせし、参考の住宅を見学に行く。
アトリエに戻る。カーナビが大変重宝している。仕事柄、移動は殆ど車で、知らない場所に行く事が多く、エリアも様々で、以前の車では地図で位置を確認し、場合によっては膝の上に地図を広げながら、急ぐ時にはハンドル付近まで持ち上げての危険な状態での走行だった。また、平地や山間に入ると以前よりは慣れたが、方向が分からなくなる事がある。育った場所の影響も有るかもしれない。平地が少なく西に大村湾、東に山と言う環境でオリエンテーションが掴み易く迷う事もなかった。今でも、基本的には方位を当てにして走行している。ナビに記されたルートも鵜呑みに出来ない場合があり、方位を見ながらルートを修正する事もある。
アトリエにて資料を作成する。出版社に送る為の写真と文章で、夏ごろに出版されるらしい。
# by kawazoede | 2007-02-09 23:38 | 日記
断熱の工法
2月8日
事務所にて、計画案の検討資料を作成する。
夕方、姫路に向けて移動する。姫路S邸の打合せで建築主御自宅へ伺う。図面、資料、仕上げサンプル、竣工写真を持参し協議する。1/100スケールでのプランはほぼ固まっている。今後、詳細、構造設計事務所の構造計算を進めて行くにあたり、断熱材で早めに決めなくてはならないポイントがある。外断熱と内断熱で、構造的に外壁下地の構造用合板が耐力壁としてカウントできるかの違いが出る。両者のコスト、性能、特性の比較は幾つもあるが、これと言う決め手に欠ける。因みにアトリエでは外壁と屋根に受ける熱を、断熱材と仕上げ材の間の空気層で動かし、熱環境をコントロールするシステムを使っている。その為、必然的に外断熱となった。それ故、必ずしも外断熱が全ての住宅に最適とは、今の所結論付けしていない。その他、仕上げ等についてお話しする。外壁はモルタル塗りの上アクリル樹脂系仕上げ材の吹き付けとなりそうだ。意匠面から極力、外壁の目地を無くす材料としてお勧めした。
アトリエに戻る。
# by kawazoede | 2007-02-09 07:56 | 日記
古い友人
2月7日
事務所へ。今日、大学の友人K氏と会う予定としている。兵庫県立美術館が待ち合わせ場所だが、予定より早くなりそうとの電話が入る。急いで支度し車を走らせる。
到着し、待っている時間に美術館西側のエリアを歩く。バスケットのコート、スロープ、外部空間を分かつ塀があるが、今ひとつコンセプトが見えてこない。
K氏と12年ぶりに再会する。一先ず事務所に来て貰った。幾つかのプロジェクトの模型や写真を見ながら話をする。同じ故・前川教授のゼミでもあり建築の事を最も熱く語った友人で、その記憶が蘇ってくる。今でも建築の話がこうして出来る事を、非常に嬉しく思っている。ランチを共にし、出発場所へ送る。何時になるか分からないが、また次の機会を楽しみにしている。
古い友人_e0097130_23322652.jpg事務所に戻り、昨日御契約いただいた灘区の住宅の模型写真を撮る。詳しくはhpにて。その後JIAの建築家登録のデータを作成。時間を見ると次の打合せの予定が迫っている。切り上げて西脇へ移動する。
高床の家の現場で設備のチェックと打合せを行う。建築で確り納めていても、設備の器具や機器で雰囲気が崩れる事がある。ボードの下地の段階でスイッチ、コンセント、照明器具、換気扇、火災警報器、等を確認していく。法的にも換気扇とそれに伴う吸気口、警報機など設置しなくてはならない設備が増えた。実施図の展開図、天井伏図では押えていても、現場での調整は必須となった。
# by kawazoede | 2007-02-07 23:35 | 日記